義父母を看送り、長かった専業主婦に終わりを告げ、社会復帰した場所は、大手の金融機関だった。
郊外店のその銀行は住宅地といっても駅前に在って、常に忙しかった。
丁度、バブル経済真っ只中、株価も右肩上がり。
昭和の懐かしい時代だ。

その銀行内で、初めて目にした光景。
ロビーからは想像も付かないほど、お金が無造作に床に転がっていた。
置いてあるのでは無く、その辺に転がっているのだ。
100万円と言うお金が、案外、薄いものだと言うことも、手にして実感できた。
そして、上司に言われた言葉・・・、

「これはお金ではありません。 商品です。 お客さまからの預かり品です。 お金と言うのは、自分のお財布の中のものだけですよ!」

沢山のお金に囲まれて仕事をしていれば、誘惑にも負けることが在るだろう。
しかし、徹底して、これは他人さまのもの・・・と言う概念が頭にあれば、仕事にプライドを持ち、誘惑を跳ね除けることが出来るだろう。

昨今の社会保険庁の不祥事も、自分のお金と他人のお金の区別が出来なくなっているのでは・・・。
【モラル】に欠けているようで、情けなく思う。

『自分のお財布の中のお金』と、『国民から預かっているお金』の区別が付かない大人が多くなっているようで、子供達に恥ずかしく思う。

コメント

nophoto
みっちぃ
2008年10月22日20:01

名古屋に住んでいる者としては、本当に許せない。でも私の周りで、この話をしてくる人は一人も居ない。みんな不正に慣れてしまってるみたい。哀しいことですよね。

アミ
2008年10月22日20:58

☆みっちぃさん!
たまたま、名古屋が出てしまったけれど、氷山の一角。
全国何処でもやっているのかも・・・。
『慣れ・狎れ』が怖いです。
本当に哀しいですね! 誇り高き日本人は消えちゃったのでしょうか。

ひろすけ
2008年10月23日6:28

妹も、長い間銀行員をやっていました。
仕事では、お金がお金に見えないと言っていたのを思い出します。

どこでもやっているだろうと思えることが、悲しいですよね。
おかしな「システム」だけは、すぐ蔓延……

アミ
2008年10月23日6:41

☆ひろすけさん!
本当に、恥ずかしいことが次から次へと噴出してきて・・・。
でも、これって、一部の人なんだ・・・と信じたいですね。
それでなくてはこれからの子供達に、大人は顔向けが出来ないではありませんか。

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