こんな贅沢なことは、何度も無いのだけれど、近年、主人の関係で、【蟹】が送られてくる。
専門店では食べることがあっても、裁き方も下手だし、高価だし・・・と、自宅では滅多にお目にかからない代物だ。

私が子供の頃は、頻繁に季節になると食卓に上っていたから、食糧事情は昔の方が豪華だったのだろうか・・・。
鮭にしてもタラにしても、飽きるほど食べていたから・・・。

今年は、大きなタラバ蟹が3本、送られてきた。
大きな長方形の箱に、デンと3本、鎮座してる。

「凄~い! 豪華!」

「お二階さんにも1本、あげようよ!」

「うん! お兄ちゃん(息子)は嫌いだから、お嫁ちゃんの分を1本だけでいいよね~」

「次男坊夫婦は、蟹に目が無いのに、タイミングが悪いね!」

「買って、送ってやればいいよ!」

流しの前で、出刃庖丁を手に、主人もウキウキ。
おぼつかない私の手を心配して、主人が裁いてくれることになった。

「蟹で、又、骨折です・・・では、目も当てられないからな~。 恥ずかしくて、医者に行けないだろう・・・」

かくして、昨晩の夕食は、蟹と大根おろしのみ。
大きなタラバの足は、食べても食べても、次から次へと、身が出てくる。
二人とも、口数少なく、食べることに夢中になる。
それでも、残ってしまい、明日、鍋に入れようということになった。

「高いよね~。 何で、送ってくれるの~? 悪いよね~」

ムシャムシャ、頬張りながら、昼間見たニュースのことが気になっていた。
何でも、新手の【蟹・蟹詐欺】がお目見えしたとか・・・。
見知らぬ人の電話で、

「奥さん! 蟹、好きですか~?」

「好きだけど・・・」

後日、高額な請求書と共に、蟹が送られてきたそうだ。
理不尽な申し出に怒った主婦は、返品する為に、一時、冷蔵庫へ。
ところが、翌朝、起きてきたら、流しには、蟹の残骸が。
主婦の就寝中に、家人が食べてしまっていたのだ。
こういう時はどうなる・・・?

と、法律相談のTVの番組のCMだったのだ。(笑)

そんなことや、前回の蟹は次男坊夫婦が満面の笑みで食べていたことを思い出したりと、「蟹」ひとつでも、様々な思い出がよぎってきた。

起用に、身だけを私の小鉢に入れてくれて、私は、もっぱら「食べる人」。
主人は、ただただ、「身を殻から出す人」。
昨晩は、私にとって、【盆と正月】がいっぺんに来たような・・・。

美味しかった! 満腹、満腹~♪

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