予告編で見た時、あまりに自然豊かな場面が多く、美術品も調度品も素敵だったし・・・。
何よりも、【オルセー美術館】20周年企画の一環として製作された映画だと言うことで、楽しみにしていた。
オルセー美術館と言えば、マネの「笛を吹く少年」やミレーの「落穂ひろい」が有名で、かって、駅舎だった建物を利用したユニークな美術館で、フランスではルーヴルに次いで人気が高いと言う。
美術館の全面協力で、本物の美術品コレクションもふんだんに使われていたのだが・・・。
正直、ちょっと、期待はずれの地味な映画だったかも・・・。
パリ郊外の陽光きらめく庭で、家族が揃い、母の誕生日を祝うことから物語りは始まった。
高名な画家であった大叔父のアトリエに一人住む母。
3人の子供たちは、長男はパリに、長女はアメリカに、次男は中国に、それぞれ自分の家庭を築いている。
小さかったころ、木登りした庭や本物の絵画に囲まれて過ごした家も、遥かかなたの話だ。
長男はともかく、下の二人はフランスには戻らないだろうから、全部処分して3人で分けるよう、母は長男に託す。
母の遺した美しい邸宅と価値ある美術品コレクションの相続を検討中、3人の兄妹の揺れ動く思いが手に取るように分かる。
2年前、私も実父を亡くし、相続を経験した。
我が家の場合、再婚した義母が居たために、複雑さ加減は、思い出したくも無い話だ。
皆の夏の別荘地として残したいという長男の思いとは別に、北京で家を購入するために、遺産を購入資金として当て込んでいる弟。
大叔父のコレクションを、ニューヨークでオークションにかけたいと希望している妹。
お気に入りの絵を売ることになり、
「僕を憎まないでくれよ!」
と、長兄に抱きつく弟。
「私の子供も、この庭で遊んだらいい・・・」
と、祖母から言われ育った孫娘。
やりきれない、どうしようもない思いがそれぞれの胸に渦巻く。
「あの絵だけは手放したくなかったな・・・」
と、ポツリと愚痴をこぼす長兄。
「二人(妹・弟)から買い取るお金も無いんでしょう~?」
と、妻から労わられる長兄。
長年、母に仕えてくれた老女に、遺品として送った、ガラスの花瓶。
実は、昔のモダンと言うつくりで、高価な花瓶だったのだが・・・。
片割れの、美術館に鎮座してる花瓶より、母の好きだった花を飾ってある、生きた花瓶のほうが何倍も素敵だと言うことに、長男は気づいていた。
映画では、それが素敵な余韻として残っている。
【この家は、もう、僕たちには必要が無くなる】
と言うことを母は知っていたのかもしれない。
この映画のキャッチコピーだ。
何よりも、【オルセー美術館】20周年企画の一環として製作された映画だと言うことで、楽しみにしていた。
オルセー美術館と言えば、マネの「笛を吹く少年」やミレーの「落穂ひろい」が有名で、かって、駅舎だった建物を利用したユニークな美術館で、フランスではルーヴルに次いで人気が高いと言う。
美術館の全面協力で、本物の美術品コレクションもふんだんに使われていたのだが・・・。
正直、ちょっと、期待はずれの地味な映画だったかも・・・。
パリ郊外の陽光きらめく庭で、家族が揃い、母の誕生日を祝うことから物語りは始まった。
高名な画家であった大叔父のアトリエに一人住む母。
3人の子供たちは、長男はパリに、長女はアメリカに、次男は中国に、それぞれ自分の家庭を築いている。
小さかったころ、木登りした庭や本物の絵画に囲まれて過ごした家も、遥かかなたの話だ。
長男はともかく、下の二人はフランスには戻らないだろうから、全部処分して3人で分けるよう、母は長男に託す。
母の遺した美しい邸宅と価値ある美術品コレクションの相続を検討中、3人の兄妹の揺れ動く思いが手に取るように分かる。
2年前、私も実父を亡くし、相続を経験した。
我が家の場合、再婚した義母が居たために、複雑さ加減は、思い出したくも無い話だ。
皆の夏の別荘地として残したいという長男の思いとは別に、北京で家を購入するために、遺産を購入資金として当て込んでいる弟。
大叔父のコレクションを、ニューヨークでオークションにかけたいと希望している妹。
お気に入りの絵を売ることになり、
「僕を憎まないでくれよ!」
と、長兄に抱きつく弟。
「私の子供も、この庭で遊んだらいい・・・」
と、祖母から言われ育った孫娘。
やりきれない、どうしようもない思いがそれぞれの胸に渦巻く。
「あの絵だけは手放したくなかったな・・・」
と、ポツリと愚痴をこぼす長兄。
「二人(妹・弟)から買い取るお金も無いんでしょう~?」
と、妻から労わられる長兄。
長年、母に仕えてくれた老女に、遺品として送った、ガラスの花瓶。
実は、昔のモダンと言うつくりで、高価な花瓶だったのだが・・・。
片割れの、美術館に鎮座してる花瓶より、母の好きだった花を飾ってある、生きた花瓶のほうが何倍も素敵だと言うことに、長男は気づいていた。
映画では、それが素敵な余韻として残っている。
【この家は、もう、僕たちには必要が無くなる】
と言うことを母は知っていたのかもしれない。
この映画のキャッチコピーだ。
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