ここも、あそこも・・・。
2012年6月6日 エッセイ
銀座は、私が育ったところからは、15分で来れる場所だったから、小さい頃から新宿や渋谷よりは馴染みが深い街だ。
街道とは違う、並木道が風情があって、とても良い。
昨日のお目当ての店は和食の懐石料理店だ。
夜には、とても敷居が高くて入れない店だが、ランチは、そこそこの値段で、美味しいし、上品だし、いつも常連さんのマダムたちで賑わってる店だ。
逸る足で、目的の場所に着くと・・・、なんと、店が開いてない。
なにやら、白い紙が扉の前に貼ってある。
近づいて見ると、「閉店」の文字が。
弁護士事務所の名前も明記してあるから、倒産か！
結構、流行っていたのに・・・。
そういえば、洒落た銀座のプチホテルも閉店だとか、新聞で読んだ。
先日も、老舗の和装小物店が閉じたばかりだ。
ここも、あそこも・・・、閉店が多いようで、銀座の厳しさを窺い知った。
それならばと、気を取り直して別のお店へ。
其処は、完全予約制で、1時間半後なら席を作ると支配人は言う。
話してる傍から、高級車が店の前に止まった。
中から降りてきた人は、紳士の軍団だ。
経済が疲弊してるとは言われても、あるところにはあるものだ・・・と、支配人の見送りを受けて、店をあとにした。
でも、夜ではなく、昼間・・・と言うことが、やはり、経済の冷えを感じる。
天下の銀座の街ですら、そうなのだから、中々、日本経済の右肩上がりは難しいかもしれない。
お気に入りの「山形物産館」まで歩いた。
其処の上の店で、ちょっとしたものが食べられることを思い出したのだ。
「旬の魚と軍鶏の店」と銘打った居酒屋だったけれど、是が正解。
個室に通されて、ゆっくりお昼のお弁当を食べられた。
値段も、廉価（ランチで1.000円）で、懐石に比べても、それほど遜色は無い。
「いいところ、見つかったね！」
と、暢気な主婦たちはお気軽だ。
帰りに、物産館で、大量に食材を仕込んで帰宅。
わざわざ、銀座の真ん中から買い込んだきた山形産の蕗を、今、煮込んだところだ。（笑）
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