従兄の二日間の葬儀は無事に終了した。
最近は、地味な葬儀が多かったので、久しぶりの大きな式には、ちょっと疲れた。

従兄が現役を退いてから16年。
娘婿の会社関係は一切無しだと言うのに、故人の人徳だろうか。
250人以上の参列者がお見えになり、葬儀と言うより、華やかなお集まりの会と言ったところか・・・。
親族だけでも、50人ほど。
それぞれ、皆、故人には深い繋がりはあるのだろうが、お互いには知らない顔ばかりで戸惑ってしまう。
結婚式と違って、名前が書いてあるわけでもないので、いぶかしげに、各々の顔を眺めていた。

通夜の席で、敵意の眼差しを向けてきた人が居た。
あとで分ったことだが、故人の奥様の妹さんだと言う。
姉が結婚する時、

「親戚に、『お兄ちゃん♪ お兄ちゃん♪』と纏わりついてる子が居るのよ」

と、私の存在を疎ましく、妹たちに話したそうだ。
従妹にしては仲が良すぎると・・・。(笑)

もう、半世紀以上も前の話しだし、お互いに老齢になってきた所為か、あちらは、

「どういう関係の従妹ですか?」

と、単刀直入に話してきた。

「母親同士が姉妹で、父親同士が従兄です。」

と、応えると、

「まぁ~、それは濃い親戚なのね~。」

と、姉が早まったことをしなくて幸いだったと、笑っていた。

当人同士は、ごく、普通の従兄と従妹の関係だと思っていたが、傍から見ると、随分と仲が良く映ったのだろうか・・・。
戦後まもなく、まだ、世の中がすさんでいた頃、英語に親しみ、ギターを弾き、ウエスタンに凝っていた従兄。
従妹の目から見ても、お洒落で、粋で、格好よいシティボーイだった。

入りきらない、色とりどりの花に囲まれて旅立った従兄。
会場には、生前録音した自分の曲が流れていた。
葬儀の会葬御礼の葉書には、故人自らの言葉が記されていて、多分、葬儀全般、生前に、頼んでいたのだろう。
何もかも、自分の流儀を最期まで貫いた従兄。
あまりに、あっぱれで、今は、涙も出ない。

安らかに、眠ってくださいね! お兄ちゃん!

コメント

nophoto
Abi
2012年10月12日8:24

最後までスタイルを貫かれたって凄いですね。
リタイアなさってもそれだけ人が集まるって
凄い事。気持ちよく送ってあげられますよね?
でも、仲の良すぎる従妹さん、きっと奥様は気が
揉めた事でしょうね、、、。

アミ
2012年10月12日8:57

Abiさん!

本人は、そんなこと(奥さんの嫉妬)、お構いなしに「お兄ちゃん!」を連発して・・・。(笑)
だって、小さい頃は、一緒にお風呂も入った仲ですもの。(笑)
濃い血筋なのにね~。 半世紀も経って、氷解とは・・・。
私の不徳のいたすところです。(笑)

マサムネ
2012年10月12日17:31

モガ・モボの次がシティボーイでしたっけ? 僕はプールのサウナでは若年層になるのでニコニコしながら皆様の話を拝聴させていただいております。

アミ
2012年10月12日18:44

マサムネさんは、本当に、よく出来た素直な青年ですね!
感心しちゃう♪

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