主人が学生の頃、勉強を見ていただいていたお兄さんの奥様だ。
今は、取り壊してしまったけれど、昔は、庭伝いに行き来できる木戸もあった。
代々の地主の一族のひとりとか聞いたことがある。
私より、５～６歳年長の奥様は、明るくて優雅な雰囲気を漂わせていて、私も密かに憧れていた。
「あっ！」
と、声を掛けそうになって、思いとどまったのは、姿が、いつもと違ってたから、もしや別の人…と、思ったからだ。
背中が丸く、背丈も低い。
でも、振り向いた人は、やはり、彼女だった。
私の大好きな、にこやかな笑顔で、
「いつも、お見舞い、ありがとうね～。 おかげさまで、リハビリに入ったの…」
と、ご主人の症状を喋りだした。
「主人は、寂しがり屋だから、毎日、病院へ顔を出すのよ！
柿が好きだから、剝いて持って行こうと思って・・・」
見ると、籠の中には、柿が二つ、入っていた。
そういえば、お庭には柿の木があったけれど、今は、切り倒してしまい、無くなっていた。
疲れは堪っているだろうに、気丈にふるまっていらっしゃる奥様。
老夫婦のあり方が、明日は我が身…と感じられて、胸が詰まった。
我儘に過ごしていらっしゃるご主人様に我が家の主人の姿を重ね、苦笑する私。
なんか、数年後の我が家の姿を見るようで、肌寒く感じた。
コメント
入院、パソコンが明日から入院します、そして退院後も接続や
何かで手間取りお邪魔するのが先になりそう、病気じゃありませんので、復活したらお邪魔します。
絶対にいらしてね！ 忘れちゃ、嫌よ！(笑)
その奥様は優しいの。
私の憧れの人の一人だったんだけれど、お年を召されて胸が詰まったわ。
若いころより、６～７センチ、低くなった…と嘆いてた。
私は、手術を終えたら、１センチ、背が伸びたから、トータル、４センチ低くなっただけ。
きっと、私も、若い友人たちから、
「年、取ったな・・・」
って、思われているかもね～。(笑)
私も、主人が入院しても、良妻にはなれそうにありません。(笑)