人間、80歳を超えると、何が起こるか分からない。
つい、先月までなんともなかったのに…と思うけれど、時間の流れは、若い時と比べようも無いくらい速い。
主人の姉は3人とも、80歳を超えた。
脳梗塞を患い、入院中の次姉も一進一退、一時は危なかった。
長いこと教員をしてた、しっかり者の末姉。
ここへきて、一気に崩れ始めた様子。
昨日、甥の家へ行ってみた。
甥からは、
「ベルが鳴っても出ないように言ってあるから、庭から中へ入って、居間の窓を叩いて欲しい」
と、言われていたから、窓を叩いた。
中々出てこない。
買い物にでも行ったのだろうか・・・。
散歩~?
それとも、身を寄せてる長姉が、家に帰りたいと、一緒に行ったのだろうか・・・。
不安が大きくなる中、やっと、のろのろとした感じで、末姉が出てきた。
何しろ、末姉の家の電話は、息子から止められている。
「送付け詐欺」の被害は、相当額だった所為か、電話の前には、
「電話には出ないこと! 勝手にいろいろ注文しないこと!」
と、お嫁ちゃんが書いた大きなメモが貼ってある。
甥の家の電話は、二人とも仕事だから、夜間しか連絡は取れない。
これでは、姉と連絡もできないではないか…と、心配していると、部屋のどこかで、ベルの音がする。
「携帯電話の音みたい。 何処で鳴っているんだろう…」
何と、姉のバッグの中から音がする。
ところが、鳴ってる携帯を前に、姉は困ってる様子。
どうしていいのか、わからないらしい。
見かねて、私が電話に出る。
「あぁ~、良かった。 〇〇さん(甥のこと)からお見えになると聞いてたものですから、きっと、電話を取ってくれるかと、ダメもとで電話しました」
甥のお嫁さんからの電話だった。
大学を首席で卒業した才媛の姉も、もう、携帯電話すら扱い兼ねるほどになってしまったのだ。
人、皆、通る道だけれど…。
義姉たちの意外に明るい顔を見て、安心はしたけれど、行く末は、かなり厳しい。
骨と皮だけになってしまった長姉の手をず~っと握っていた。
冷たい手だった。
我が家から、末姉の家までは45分。
今度、長姉が入るホームは40分。
何時でも、通ってこれる距離だから…と言うと、嬉しそうに笑っていた。
末姉も
「私も、そのうち、入るから…」
と、屈託なく笑っていた。
主人は、ちょっと安心したのか、今朝は寝坊をした。
今まで、心配のあまり、眠れなかったのだろう…。
70代の我が夫婦。
他人ごととは思えない。
つい、先月までなんともなかったのに…と思うけれど、時間の流れは、若い時と比べようも無いくらい速い。
主人の姉は3人とも、80歳を超えた。
脳梗塞を患い、入院中の次姉も一進一退、一時は危なかった。
長いこと教員をしてた、しっかり者の末姉。
ここへきて、一気に崩れ始めた様子。
昨日、甥の家へ行ってみた。
甥からは、
「ベルが鳴っても出ないように言ってあるから、庭から中へ入って、居間の窓を叩いて欲しい」
と、言われていたから、窓を叩いた。
中々出てこない。
買い物にでも行ったのだろうか・・・。
散歩~?
それとも、身を寄せてる長姉が、家に帰りたいと、一緒に行ったのだろうか・・・。
不安が大きくなる中、やっと、のろのろとした感じで、末姉が出てきた。
何しろ、末姉の家の電話は、息子から止められている。
「送付け詐欺」の被害は、相当額だった所為か、電話の前には、
「電話には出ないこと! 勝手にいろいろ注文しないこと!」
と、お嫁ちゃんが書いた大きなメモが貼ってある。
甥の家の電話は、二人とも仕事だから、夜間しか連絡は取れない。
これでは、姉と連絡もできないではないか…と、心配していると、部屋のどこかで、ベルの音がする。
「携帯電話の音みたい。 何処で鳴っているんだろう…」
何と、姉のバッグの中から音がする。
ところが、鳴ってる携帯を前に、姉は困ってる様子。
どうしていいのか、わからないらしい。
見かねて、私が電話に出る。
「あぁ~、良かった。 〇〇さん(甥のこと)からお見えになると聞いてたものですから、きっと、電話を取ってくれるかと、ダメもとで電話しました」
甥のお嫁さんからの電話だった。
大学を首席で卒業した才媛の姉も、もう、携帯電話すら扱い兼ねるほどになってしまったのだ。
人、皆、通る道だけれど…。
義姉たちの意外に明るい顔を見て、安心はしたけれど、行く末は、かなり厳しい。
骨と皮だけになってしまった長姉の手をず~っと握っていた。
冷たい手だった。
我が家から、末姉の家までは45分。
今度、長姉が入るホームは40分。
何時でも、通ってこれる距離だから…と言うと、嬉しそうに笑っていた。
末姉も
「私も、そのうち、入るから…」
と、屈託なく笑っていた。
主人は、ちょっと安心したのか、今朝は寝坊をした。
今まで、心配のあまり、眠れなかったのだろう…。
70代の我が夫婦。
他人ごととは思えない。
コメント
今のお姿はきっとご主人には堪らなかったのでしょうね。
アミさんもショックだと思います。
人は必ず通る道とは言えど、現実は残酷ですね。私の知り合いのお母様も多額の詐欺の遭いお金を取られ息子さん(私と同じ歳)から電話を禁止されました。
矍鑠とした明るかった彼女も見る影なくて。切ないです。
そんな話は必ず自分と両親と重ねて考えてしまいます。
両親も後期高齢者になった今、とても他人事では無いです。
夫にもしものことがあり、高齢になった私がホームに入れるお金はあるのか?心配です。我が家は夫がお金の管理をしていて、結婚してから夫の給料やボーナスなど聞いたことも無く、明細を見たことも無いんです。そもそも宵越しの金を持たないタイプの私が管理したら破産です。綺麗に潔く迷惑かけずに終わらせる事って難しんですね。心身共に病弱な私は夫に迷惑をかけるんじゃ無いかと気が気では無いです。
医学に進歩で延命が可能になった今、私も延命治療の拒否を明示し、臓器移植なども含めて考える機会が増えました。
アミさん。普通に生活する事って奇跡なんですね。
雑では無く丁寧に生きないとと思いました。
普通に生きること。
それが今の世の中、難しくなってきてます。
昔は、頭も体も壊れる前に寿命が来て・・・。
ところが、今は、医学の進歩も影響してるでしょうが、体より、頭のほうが先に駄目になってきて・・・。
自分の意志ではどうにもならない現実。 厳しく悲しいです。
私は、今まで、平凡に何事もなく普通に生きてきました。
これって、すごい贅沢なことなんだ…、幸せなことなんだ…と、気づきました。
本当に、雑でなく、丁寧に生きないと、罰が当たりますね~。