四十七人目の浪士(池宮彰一郎著)を読み終えた。
暮れになると、無性に「忠臣蔵」が読みたくなる。

大佛次郎氏の「赤穂浪士(上・下)」も引っ張り出してきた。
が、いかんせん、昔の本だ。
活字が小さくて、なかなか、ページが進まない。
この本は、確か、NHKの大河の原作となった本だ。
宇野重吉の怪盗・雲の陣十郎、淡路千景の謎の女・お仙、そして、胸を焦がした
のは、新鋭、林与一の浪人・堀田隼人。
音楽も素晴らしかった。
今でも、「忠臣蔵」と言うと、あのメロディーが頭の中に流れてくる。

早々に、大佛氏の本は、ドロップアウトして、読みだしたのが、この池宮氏の
「四十七人目の浪士」だ。
僅か200ページちょっとの文庫本だったけれど、読み終えた後、ズシリと、
胸に響いた。
主君の討ち入り後、姿を消した、寺坂吉右衛門の話だ。
大石の密命を受けての離脱。
世間は、彼の足軽の身分の低さゆえの逃亡ととらえたり、後世に真実を伝えるべき
逃亡させた…と言ったり、いい加減なものだ。
死ぬよりも、何倍も辛い、彼の人生。
厳しく、休まる日々は無い生活。
どんなにか、辛かっただろうな…と、想った。

私の実家から、都営浅草線で、泉岳寺は一本で行かれる。
よく、泉岳寺にはいったものだ。
46人でなく、ちゃんと、寺坂吉右衛門のお墓も、47番目に存在していたことに、
ほっと、胸をなでおろしている。


★驚いたことに、池宮氏は、この作品が処女作だとか…。
 長年、脚本家として活躍。
 この作品で、「新田次郎賞」を受賞なさった。

コメント

まるこ
2020年12月21日8:27

アミさんおはようございます。
討ち入りの日が祖父と義父の誕生日なんですよ。
子供の頃忠臣蔵を見てから大ファンになりました。
あの忠義の塊が熱く刺さりました。
本は読んでいないですが、テレビのそれぞれのシーンに思い入れがあり、祖父とよく泉岳寺に行ったものです。線香の煙の絶えない四十七士の墓所。よく覚えています。
今外来で行っている西新橋の病院の近くに「大石内蔵助切腹の地」という記念碑があります。今は放送しませんが、昔はよく年末に大時代劇のドラマありましたね。
西郷隆盛の「田原坂」会津の「白虎隊」そして「忠臣蔵」楽しみだったんですけどね。これも時代の流れでしょうかね??

アミ
2020年12月21日8:52

まるこさん!

時代劇ファンには楽しみが減りましたね。
若い俳優さんの中には、時代劇の所作ができない方も増えてるようで、寂しい限りです。
それに、時代劇は、お金もかかるでしょうし…。
いま、「麒麟…」を見てますが、綺麗な女優さんが多くて、驚いてます。
お若い人でも、やれば出来るのじゃないか…って。 これも、代々、伝えていかなくては消えてしまいますよね~。
女優さんの中には、普段の生活から、茶道や日舞など勉強して、所作を大事にしてるそうですし、俳優さんの中では、普段から乗馬を習ってる方もいると聞いてます。
一夕一朝では、何事もダメなのですね。

naochan
2020年12月21日12:10

数年前に、赤穂にだんなさんと旅行しました。
もちろん、神社にもお参りしました。綺麗な町でしたね。
その四十七番目の赤穂浪士のお話ですか。とても興味深いです。その方の存在は、良くドラマでも有りますから知ってはいましたが。。。無念だったろうな、と思いならが、いつも見ます。Amazonへgoです。

アミ
2020年12月21日13:05

naochan!

赤穂は塩田技術が優れていて、石高よりも内情豊かな藩だったそうです。
だから、隠し財産が豊富で、身分の低い藩士の中でも、優秀な人材には、惜しみなくお金をかけて育てたそうですよ。
寺坂吉右衛門も、足軽なれど、それ相応の武士としての教育は受けていたようです。
意思の強い、すごい人ですね!

マサムネ
2020年12月22日11:10

浅野内匠頭が切腹したのが、うちの親戚の藩邸だと聞いてますが、本当にそうならこんな貧乏な家に居ねえだろ!と思ったります。 ザックリと家系を遡るとちゃんと繋がっていれば私の血に愛姫の血が流れてると思うのですが、秀吉の小田原征伐で交戦の叫び続け、奥州仕置で帰納したらしいので・・・・。 我が家には歴史小説にも負けじと劣らないドラマチックな話が盛り沢山です。 

アミ
2020年12月22日13:28

マサムネさん!

それはそれは、世が世なら、高貴な方とお付き合いできて幸せに存じます!(^^)/
なんか、ロマンを感じますね♬

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